2020.02.06
【CASE】奥歯のインプラント治療
治療概要
- 患者様
- 58歳 女性
- 診察結果
- 奥歯を失ったことによる咀嚼・構音機能の低下
- 治療内容
- インプラント(奥歯4本及び骨造成)による咀嚼・構音機能の機能回復。
- 治療完了日と治療期間
- 2015年5月12日(1年)
- 総治療費
- 約250万円(税込)
- 治療後のメンテナンス
- 半年に1回のかみ合わせや衛生状態のチェック。
- その他
- インプラント専用の口腔ケアを指導。
患者様の相談内容
「左上の4番目の歯が痛み出した。奥にインプラントをしたかったが、骨がないためできないと言われた。取り外し式の入れ歯は入れたくない。」というご相談で来院されました。何軒か歯科医院を回ってご相談されたようですが、インプラントは無理だと言われたそうです。しかし入れ歯はどうしても避けたいとの希望で、当院を受診されました。
- 失った左上の奥歯3本、左下の奥歯1本にインプラント治療を希望
- 他の歯科医院で骨がないのでインプラントはできないと言われた
- 取り外し式の入れ歯は使いたくない
- 無くなった歯の手前の歯も負担が増えたことで痛み出した段階
山道歯科の診断

痛みのある左上4番目の歯は精査の結果、根が割れており抜歯となりました。
同時にCTなどによる精査でインプラント治療は可能と判断しましたが、そのままの状態ではインプラントを入れる骨が足りないため、インプラント治療に先立ち上顎洞の骨造成(サイナスフロアエレベーション)を行う必要がありました。
歯を失った後長期間経過し、骨が溶けてしまった部分の骨再生を行うと同時に、上顎洞(副鼻腔)の中に新たな骨を作り、インプラント治療の土台となる骨造りを行う方針となりました。
- 奥歯がないまま過ごし負担が増えていた歯は割れてしまった状態
- 骨が足りない場合でも、骨造成によりインプラント治療が可能となる
- 骨再生が必要(元々あった骨が溶けてしまった部分に骨を作ること)
- 骨造成が必要(元々骨がない部分に新たに骨を作ること)
治療の流れ
まずは割れてしまっている歯を抜歯し、骨が溶けてしまわないように処置を行いました。抜歯から3ヶ月後、すでに歯を失っていた部分の骨再生、上顎洞の骨造成を実施し、さらに3ヶ月経過した後、インプラント手術を実施しました。

インプラント手術後も順調に経過したため、6ヶ月後にはインプラント体の上に人工の歯(上部構造)を装着することができました。

上の写真(左)のようにインプラント治療前に今回は模型でシミュレーションを行いました。最終的な上部構造は正確なポジションに装着することができました。現在はデジタル技術の進歩によりコンピューター上でシミュレーションを行うことも可能です。
- 左上4番目の抜歯左上4番目の抜歯
- 骨再生、上顎洞底の骨造成(サイナスフロアエレベーション)
- インプラント一次手術(埋入)
- インプラント二次手術
- 上部構造作製・装着
治療終了後
1年〜半年に一度程度の通院で、 かみ合わせや衛生状態のチェックとメインテナンスを定期的に行っています。当院ではほとんどの場合、ネジで固定するタイプの上部構造(スクリューリテイン)を採用しているため、上部構造を外して隅々までメンテナンスすることができ長期に渡り衛生的な状態を維持できます。

また、インプラントをより長持ちさせるために、日常のケアではお口の状態に合った歯磨きの方法を習得してもらいます。
治療終了後、入れ歯の不快感も無く、歯の悩みの無い快適な生活を過ごされています。
インプラント治療及び骨造成治療は外科処置を伴いますので、術後に腫れたり、痛みを伴うことがあります。個人差もありますが通常1週間程度、腫れや痛みが持続します。部位により腫れやすい部位や痛みやすい部位がありますので、詳しくは治療計画説明の時にお伝えいたします。
上記説明は例を挙げての治療の説明であり、個々の患者様の状態等により治療の費用、方法や結果が異なります。治療の方針や治療費、治療等の主なリスクや副作用等に関しては治療開始前にご説明しますので、まずは当院まで治療の相談を予約して下さい。