抜歯に至りやすいケース

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- 痛み出してから長期間放置している
- 治療しても繰り返し悪くなる
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- 根っこの治療を繰り返している
- 歯茎からずっと膿、出血がある
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- 歯を触ったときにグラグラする
このような症状がみられる方は、抜歯に至る可能性が高くなります。
抜歯に至る原因「虫歯」と「歯周病」


歯は、歯茎から上の「歯冠」と、歯茎から下の「歯根」に分けられています。歯冠は、外層からエナメル質、象牙質、歯髄という三層で構成され、エナメル質の99.9パーセントは厚さが約1.5mmのハイドロキシアパタイトという無機質で、人体の中で最も硬い組織です。
虫歯を放置することで抜歯のリスクも

虫歯菌の出す酸によってエナメル質が溶かされると、象牙質と呼ばれる、無機質70%の柔らかい歯の層へと菌が到達します。そこで虫歯菌は繁殖し、口腔内を酸性へと傾けながら広がっていき、やがて歯の神経が入っている歯髄の近くに到達して痛みを感じるようになります。
広がった虫歯の治療では、歯の大部分を削らなくてはなりません。痛みを強く感じる場合は、歯の神経を取る場合もあります。こうして歯の健康な部分が多く失われることで、歯冠や歯根が割れるリスクが高まり、抜歯のリスクが高まります。
歯周病による骨の吸収

歯周病は、プラーク(細菌の塊)を原因として起こる、歯茎と骨に対する感染症です。歯周病の発症は、歯みがきでブラッシングをしたときに血が出るなどの「痛みを伴わない」症状です。一般的に、歯周病菌由来の毒素により、体の免疫応答として炎症性サイトカインが出ることで、歯茎の毛細血管が拡張して脆弱になるために出血が起こります。
その状態のまま放置しておくと、歯周病菌の毒素は歯根を支えている骨である歯槽骨を溶かしていきます。この頃には、歯茎から膿が出る、口臭がするなどの不快感を覚える症状が出始めます。やがて歯を支えることができない範囲まで骨の吸収が進むと、歯がグラグラし始め、やむをえず抜歯となります。
歯の寿命を延ばす虫歯治療とは


歯の寿命を延ばすためには、当然ですが、必要以上に歯を削らないことが重要になります。歯をなるべく削らない虫歯治療、それがMI治療です。MI (Minimal Intervention)とは、2000年にFDI (国際歯科連盟)が提唱した「最小限(Minimal)の侵襲(Intervention)で最大の結果を出す」ための治療指針です。
歯を削る量を抑えたMI治療

従来の虫歯治療では、インレーやクラウンと呼ばれる技工物を作成して、虫歯で欠損した歯の一部を詰めたり被せたりしていました。MI治療では、失われた歯の形を口の中で直接再構成するダイレクトボンディングや、セラミック材料を使用した技工物を接着することにより、歯を削る量を最小限にとどめることが可能になりました。
当院におけるセラミック修復治療は、セラミックの歯を焼いていく工程で天然歯に限りなく近づける色調表現に加え、日本人特有の細やかさが反映された、精度の高い詰め物・被せ物を製作し、使用します。当院の繊細な色調表現は、スイスのOral Design Willi gellarのラボに留学し習得したものです。
神経を取った歯の延命「根管治療」


根管治療が必要になるケースは、一般的には痛みの原因が歯根にある、または歯根の先まで細菌に感染している場合です。また、詰め物・被せ物を作り変える場合に痛みがなくても、歯根周囲に病変が認められる場合には根管治療が必要になります。なぜなら、病変の存在 = 細菌の存在が古くより科学的に証明されているからです(1965年に報告された文献 ’’The effect of surgical exposure of dental pulps germ free. Kakehashi et al.’’による)。
さらに、米国歯内療法学会の報告では、細菌が根管治療中に混入するリスクを最小限にできるのは「ラバーダム防湿」だけと報告されています。
当院では、治療した歯の保存を考え、根管治療をおこなう場合は、ラバーダム防湿を使用した無菌的環境下で正しく治療をおこなうことを推奨しています。
また、当院では、根管治療の成功率を限りなく高めるために、米国歯内療法学会専門医 牛島歯科医院 エンドオフィス 牛島 寛先生と連携しています。専門性の高い根管治療や、難知性のなかなか治らない症状でも、歯の延命治療を優先的に考えた包括的な歯科治療をご提案し、あらゆる取り組みを実施しております。
歯周病で歯を失う前に

歯周病治療の基本は二つあり、一つ目は細菌のコントロール、二つ目は噛み合わせの力のコントロールです。当院では、歯周病が進行した患者様の溶けた骨や、下がった歯ぐきに新しく組織を再生する歯周組織再生療法をおこなってきました。しかし、歯周病によって健康な組織を失う根本的原因は、細菌だけではありません。
歯を救うためには歯科矯正も
視野に入れる

フラップオペレーション(歯周外科:汚れや歯周病細菌を直接とりのぞく治療)や歯周組織再生療法などの外科処置で、深いポケットに居る歯周病菌の数を減らすことは可能です。しかし、歯周病は歯並びの不調和を原因とした、不適切な噛み合わせも大きな原因であることがほとんどです。そのため矯正治療をおこなわなければ、根本的な問題を解決することはできません。
ですから適切で専門性の高い歯周病的診断だけでなく、矯正的診断が大変重要です。これら両方の結果から、治療の優先順位を吟味、判断することが、歯を救うことにつながります。
根が折れて
抜歯と診断された方へ

虫歯治療を繰り返すことによって歯が脆くなり、太い土台が入った歯に不調和な力がかかると、歯根破折、つまり歯が折れてしまう可能性があります。
折れた歯の治療方法

不幸にも歯根破折が起きてしまった歯は、通常は抜歯となります。しかし専門的な抜歯の方法で、割れた歯根を取り出してつなぎ合わせ、抜歯をした部分に戻す「意図的再植」という方法があります。
歯の延命によって健康寿命がのびる


「抜歯」と診断されたとしても、歯周病治療、保存治療、インプラント治療、矯正治療などの治療オプションが幅広く選択できることで、歯を保存できる可能性は広がり、治療の仕上がりも変わってきます。人間本来の口腔機能は、食べる、会話する、発音するなど、1本の歯を単位として考えるには、あまりに多くの役割があります。すなわち、1本の歯の不調和が、首や肩などの全身の器官へ影響をひろげてゆくのです。
快適なお口の状態と
健康寿命の深いかかわり

当院ではこれまでの歴史と現代の先端歯学の知見を元に、歯と歯茎と歯並びの調和、舌や頬、顔面周囲筋と骨格のバランスに対してアプローチして、快適な口腔状態を得ることを目的として治療をおこなっています。口腔機能の維持・回復を中心として考え、生体として調和を計ることが、歯の延命と生活の質の向上、健康寿命をのばすことにつながります。




























